かぜ

日常で最もよくかかる病気は「かぜ」だと思います。かぜ症候群の原因の80~90%はウイルスの感染で、それ以外は一般細菌、マイコプラズマなどが挙げられます。
症状としてはくしゃみ・鼻みず・のどの痛みなど、鼻やのどの粘膜の異常がみられます。発熱はあっても微熱程度で、頭痛や全身倦怠感などの全身症状があっても軽いことがほとんどです。
治療としては、ウイルス感染には抗生物質が効かないため症状を抑えるお薬を服用しながら、安静、水分・栄養補給により自然治癒を促します。また、扁桃腺・副鼻腔・呼吸器系の症状が強く、細菌感染を疑わせる場合には、抗菌薬投与が必要になることもあります。
当院では、10分程度で白血球・CRP(炎症反応)が測定できる機器を導入し、ウイルス感染と細菌感染の鑑別や炎症の程度の把握に役立てています。
「かぜ」であっても、まれに重症化し、肺炎や髄膜炎などに移行するため慎重に経過を診ることが必要です。