大腸の粘膜にびらん、潰瘍ができる炎症性の疾患です。原因は不明とされていますが、遺伝的要因、食生活などの要因が絡み合って起こるのではないかと考えられます。
下痢、頻繁な腹痛、排便時の出血などを伴います。X線検査、内視鏡検査で診断します。
20~24歳の男性、25~29歳の女性に多く発症しますが、ご高齢の方にも見られます。
基本的に薬物療法による治療が行われますが、十分に効果が得られない場合、重症の場合には手術が必要となります。
薬物療法では、5-アミノサリチル酸薬(5-ASA)、副腎皮質ステロイド薬、免疫調整剤、抗TNFα受容体拮抗薬インフリキシマブなどを病状によって使い分けることが重要です。異常活性した白血球を取り除くLCAP(白血球除去療法)、GCAP(顆粒球除去療法)が行われることもあります。