ニキビとは
昔は「ニキビは青春の証」として病気としての認識は低かったのですが、令和の現在は立派な「病気」です。
ニキビの時期によっても治療法は変わっていきます。
あなたの症状にあった治療法を見つけていきましょう。
重症ニキビ
「ニキビが治らない」「皮膚科で治療をしたけれど、ニキビが良くならない」などのお悩みがある方へ。
ニキビの場合、まずは保険治療を開始しましょう。ですが、ニキビの保険治療の選択肢は限られます。どうしても保険治療では治療が難しいニキビもあります。
日本のガイドラインで推奨されている保険診療を適切に行っても治らない場合は、自費治療も検討されます。
当院で行う自費治療方法は、海外ではニキビ治療薬としてガイドラインで推奨され、多くの症例で治療エビデンスのある治療方法を取り入れています。
ニキビ治療 自費
- アゼライン酸
- スピロノラクトン(ホルモン療法)
- イソトレチノイン
当院では、上記治療方法が可能です。どの治療法が適しているかは、医師と相談しましょう。
更に詳しく
アゼライン酸
アゼライン酸は強い殺菌効果があり、海外ではニキビの標準的治療薬のひとつとして使用されています。
殺菌効果の他に抗炎症作用・角化異常の抑制・皮脂分泌の抑制などの作用があり、ニキビや酒さに治療効果を示します。
10歳頃から使用でき、妊娠中・授乳中の方でも使用可能です。
AZAクリア®(15g) アゼライン酸*高濃度配合クリーム |
1個 | 1,980円 |
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スピロノラクトン
スピロノラクトンは古くから高血圧の治療に用いられていた薬で、厚生労働省の承認薬です。利尿作用があり、血圧を下げる効果があります。ですが、男性ホルモン(アンドロゲン)の働きを抑える作用もあり、過剰な皮脂分泌を抑制しニキビ治療に効果を発揮します。日本ではこの薬はニキビ治療には保険適応外ですが、多くの国では難治性の女性ニキビの治療薬としてガイドラインでも推奨されています。特に、生理周期で悪化するニキビや背部や胸の広範囲の治りにくいニキビに効果的です。ただし、この薬の内服にはいくつかの注意点があります。定期的な採血が必要です。また、副作用の出現に注意が必要です。
内服について
- 100㎎から治療を開始し、治療効果によって内服量の調節を行います。
- 治療開始1ヶ月後に改善が見られない場合には、最大で200㎎に増量することがあります。
- 1ヶ月毎に50mgずつ減量し、最終的に中止します。
- 内服開始前と内服中は定期的な血液検査が必要です。
- 治療中止後にニキビが再発する場合があります(約6割)。再発時は治療の再開ができます。
- 25~50㎎の低用量で維持療法をする場合もあります。
副作用
倦怠感、乳房腫脹、月経不順、無月経、低血圧、脱水などが起こりえます。
副作用のあった場合、すみやかに受診してください。
特に、不正出血や生理不順が起きることがあります。そのような場合には、ピルの併用を推奨します。
内服できない場合
妊娠中、授乳中、挙児希望がある、腎障害、高カリウム血症、アジソン病、心疾患、動脈硬化症、減塩療法中、肝障害、肝膿瘍、タクロリムス(商品名:プログラフ)・ミトタン(商品名:オペプリム)・エプレレノンセララの内服中、過去にスピロノラクトンで問題があった場合
1か月分目安(30日分)
50㎎/日 | 3,300円 |
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100㎎/日 | 6,600円 |
150㎎/日 | 9,900円 |
200㎎/日 | 13,200円 |
(※血液検査:2,500円/回)
イソトレチノイン
イソトレチノインはビタミンAの一種で、皮脂の分泌を抑え抗炎症作用があります。作用は脂腺の増殖抑制・縮小、皮脂の産生抑制、毛包上皮の角化の正常化があり、総てニキビの発症抑制に働きます。これまでのどのニキビ治療でも治らなかった重症・難治性ニキビに対し非常に高い治療効果が期待できます。日本ではこの薬は認可されておらず保険適応外ですが、海外では重症・難治性ニキビの治療薬としてガイドラインでも推奨されており、第一選択薬です。ただし、この薬の内服にはいくつかの注意点や定期的な採血が必要です。
イソトレチノインの商品名はアクネトレント、アキュテイン、ロアキュタンなど複数あり、いずれも同じイソトレチノインを主成分とする薬です。当院ではアクネトレントを用います。
内服について
- 0.5㎎/㎏から治療を開始し、治療効果によって内服量の調節を行います。(目安:体重50㎏の方は20㎎から治療開始)
- 内服期間は4~6カ月が目安です。
- 内服開始前と内服中は定期的な血液検査が必要です。
- 空腹時に内服すると吸収が悪くなるため、食後に内服します。
- 内服中と内服終了後6ヵ月までは献血はできません。
- 光感受性が高まるため、内服中のレーザー治療は避けてください。
副作用
- 乾燥はほぼ必発で出現します。唇や手のひらの乾燥や皮膚むけが起こります。
- 催奇形性があるため避妊が必要です。女性の場合は、内服中と内服終了後6ヵ月・男性の場合は、治療中と治療後1ヵ月までは避妊が必要です。
頭痛、鼻出血、夜盲、肝機能・脂質異常、うつ病などが起こりえます。その場合、すみやかに受診してください。
内服できない場合
妊娠中、授乳中、挙児希望がある、15歳未満、成長期、うつ病やその他の精神疾患がある、肝機能障害、腎機能障害、高脂血症、高コレステロール血症、潰瘍性大腸炎、クローン病、ビタミンA過剰症、イソトレチノイン製剤・トレチノイン製剤・ビタミンAでアレルギーを起こしたことがある、テトラサイクリン系の薬剤を内服中
料金(1か月分:30日分)
20㎎/日 | 19,800円 |
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(※血液検査:2,500円/回)
よくある質問
- ニキビで病院を受診してもいいですか。
- もちろんです。たとえ1個のニキビでも気にせずご相談ください。
- マスク生活でニキビが増えました。
- マスクによる刺激や蒸れでニキビは悪化しやすい状態となります。ニキビの治療とマスク装着時の改善策を相談していきましょう。
- 生理前にニキビが増えます。
- ホルモンバランスによりニキビが増えやすくなります。漢方薬を試してみましょう。
- 洗顔は何度もしたほうがいいですか。
- 洗顔しすぎてもニキビは悪化します。1日に1~2回程度で十分です。
- メイクはどうしたらいいですか。
- ノンコメドジェニックのコスメをお勧めします。ノンコメドジェニックとは、ニキビのもとができにくいもののことを言います。